掲載日:
2010年12月01日 |
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産業技術総合研究所は、CEATEC JAPAN 2010において、昨年に引き続き、女性型ロボット「HRP-4C 未夢(ミーム)」に歌を歌わせるデモを行った。
産業技術総合研究所は、CEATEC JAPAN 2010において、昨年に引き続き、女性型ロボット「HRP-4C 未夢(ミーム)」に歌を歌わせるデモを行った。
今年のデモでは、人の歌い方を手本にして歌うシステムを確立し、より自然な歌声と表情で歌うことができるようになっている。
“大きく2つの技術があります。1つは歌声に関する技術です。去年はヤマハのVOCALOIDというソフトを使って、直接音符を並べて合成していましたが、今年は我々の独自の技術であるVocalListenerという技術を使いました。それは人が歌っている歌声をまねるようにコンピュータ側で歌声を合成するという新しい技術です。また、顔の表情に関してはVocaWatcherという技術を今回新たに開発しました。それは人が歌っている時のビデオ映像から分析して自然に作り出すという技術です。“
さらなる自然な顔動作のため、ブレスを検出し、リアルな息継ぎ音を合成するための新機能も開発してる。
“今回は、そのブレス検出を音響信号処理、つまり音だけから検出しています。人間が歌っている時にブレスのハッという息の音が鳴りますが、それを隠れマルコフモデルという技術を使って、事前にたくさんの人のブレスの音で学習させておいて、それがどこに出るかというのを検出して、しかもその音を再現するようにVOCALOIDの息の音で合成しています。“
“ロボットが社会に普及していく上で、ひとつはエンタテインメント産業でロボットが幅広く使われていかねばならないと思っており、そのひとつとして、今回はどこまで人間に迫って歌が歌える姿を作り出せるのかにチャレンジしました。それは声や表情が関係しています。こういった研究を通じてロボットを使ったエンタテインメント産業がひらけていけば良いと思っています。」