掲載日:
2010年12月01日 |
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慶應義塾大学 筧康明研究室の研究グループは、SFC Open Research Forum 2010において、素材の変形・変質を利用したインタフェースデザインを展示した。
慶應義塾大学 筧康明研究室の研究グループは、SFC Open Research Forum 2010において、素材の変形・変質を利用したインタフェースデザインを展示した。
この研究では、マーカやセンサといった電子デバイスを一切取り付けることなく紙の変形を検知し、その変形を映像操作に利用した入出力インタフェースを提案している。
“プロジェクタとカメラ1台ずつで作っているので、処理速度がすごく速くて、リアルタイムの変形がそのまま取れるので、入力がすぐ出力として返ってきます。タッチディスプレイは触ることが大事だと思うのですが、これは変形を使っているので、触らなくても息を吹きかけたり、振動を与えることで入力を取ることができるので、触る必要がない非接触のインタラクションを用いることができます。"
今回は、アクティブステレオ法という手法を用いて三次元画像計測を行い、紙の変形を取得しており、変形しやすく、張りがあるという紙の特性に着目し、直感的な映像操作インタフェースとして実装しています。
“タッチディスプレイに無い、触覚を提示できるので、肌に近いツルっとした紙や、もっと柔らかい映像を演出したければ和紙のような薄いものを使って触り心地も柔らかくできます。このように、視覚以外にも触ることでの情報提示というのを可能としています。"
研究グループでは、このインタフェースを利用することで、美術館や映画館などのチケットへの応用を考えている。
“チケットを一度使うと終わりなので、もっとその作品について知りたいと思ったらこういったディスプレイの上で紙をかざして高さを変えてみたり、手が塞がっていれば息や振動で信号を与えることができるので、そういった案内などに使えるのではと考えています。"